会長挨拶
第38回日本環境感染学会総会・学術集会の主催にあたり
この度、「第38回日本環境感染学会総会・学術集会」の会長を拝命致しました東京女子医科大学 感染制御科の満田 年宏です。副会長の菅野 みゆき先生、プログラム委員長の山形大学の森兼 啓太先生、学術事務局長の保科 斉生とともに、鋭意準備を進めて参ります。
第38回日本環境感染学会総会・学術集会の会期は、2023年7月20日(木曜日)、21日(金曜日)、22日(土曜日)で第37回同様にパシフィコ横浜 ノース・展示ホールで開催する予定です。
新型コロナウイルス感染症の流行の長期化に伴い、第36回・第37回開催と同様に開催方法に配慮しつつ準備を進めて参ります。
日本環境感染学会は、医療関連感染の感染予防と感染制御を中心的研究課題とし環境の変化によって発生する感染症や災害時の感染対策にも取り組み続けています。新型コロナウイルスの長期化により、医療環境における感染予防と感染制御の専門家に対するニーズは日々高まっています。国策としても、感染予防と感染制御の専門家の育成を支援する流れが生まれています。
日本の医療関連感染対策は、その黎明期には当学会の基礎を築いた先駆者の先生方により欧米諸外国から様々なノウハウが導入され、その後は日本の医療環境に適合し進化を遂げてきました。今では診療報酬制度における感染対策防止加算や今年から始まった感染対策向上加算といった取り組みや、医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師の4職種で資格制度を持つ世界的に見ても先進的な医療関連感染対策の取り組みを実践している国となりました。この4職種の資格制度は職種に応じた専門性を感染対策に生かすことはもちろんですが、主軸には職種横断的に感染対策担当者、つまり感染予防師(infection preventionist, IP)として求められる共通のプラットフォームがあります。
今回の学術集会のテーマは、「極(Professionalism)」です。日本環境感染学会総会・学術集会の参加者の皆様が、科学的な根拠に基づいた最新の感染対策について互いの研究成果を発表したり、学術集会参加により得た最新の知見を得ることで感染予防師としてのProfessionalismを極めていただければ幸いです。
会員の皆様には、多くの演題登録をいただき、会期中は活発な討論をお願い致します。
多くの会員の皆様のご参加を心よりお待ち申し上げています。
令和4年6月吉日
第38回日本環境感染学会総会・学術集会
会長 満田 年宏
東京女子医科大学 感染制御科 教授